恨みからの解放
「あなたの父母を敬え」(十戒 ・第5戒)
・十戒は第一戒から第四戒までは、神様に対する私たちの生き方、かかわり方を教えてくれるもので、対神関係についての言葉だと言うことができます。それに対して、第五戒から第十戒までは、人間関係について教えてくれるもので対人関係について教えてくれるもので、対人関係についての言葉です。
・その一番最初にくるものが、第五戒「あなたの父母を敬え」(出エジプト20:12)です。人間関係の一番基本的なものは両親との関係だということですが、これは意外に思えます。聖書には「男は父母を離れ、女と結ばれ、2人は一体となる」(創世記2:24)とあるからです。
・ところで「父母を敬え」とは、一番人気のない戒めであると言ってもいいのではないでしょうか。現実は、自分の父母を敬えと言われても、程度のの差こそあれ恨みの方が多いと思っている人がいるのではないでしょうか。
・マルチン・ルターは「父母を敬えという戒めを守る人は聖人だ」と言っています。しかし、この戒めが守れればすべての人間関係についての戒めも守れるほどに、この戒めは鍵になるものだと聖書は語るのです。そこでこの戒めから二つのことを学びたいと思います。一つは「親を尊敬すると自分をも尊敬することができるようになる」ということ。もう一つは「親を尊敬すると他の人をも尊敬することができるようになる」ということです。 (続く)
石田政美(横浜JOYバプテスト教会・派遣牧師)