エリヤ ― やみの中に輝く光
・悪の勢力が強大になるとき、神の恵みと奇跡の力も顕著に現われてきます。聖書の中で特に著しい奇跡が起こったのは、出エジプト時代、イエスの公生涯とそれに続く使徒たちの時代、そして預言者エリヤ、エリシャの時代です。いずれも神の奇跡的介入を必要としていたのです。
・農業神バアル(物質主義)に対抗して立ち上がったエリヤは、イスラエルの神である主こそ、全地を支配しておられる神であることを証明するため「私のことばによらなければ、数年間は露も雨も降らないであろう」という驚くべき信仰の宣言をします。
・アハブ王との闘いの中で、彼は3度にわたって、神から奇跡・養いを受けます。ケリト川のほとりでは幾羽かの烏(からす)が朝夕パンと肉を運んで来ました(列王記上17:6)。サレプタのやもめの家では「かめの粉は尽きず、つぼの油はなくならなかった」(17:14)。そして、カルメル山でのバアルとアシェラの預言者850人との霊的闘いに勝利したが、すっかり疲弊困憊し、えにしだの木の下で横になり眠っていた時、ひとりの御使いから直接パン菓子と水を受け、「起きて食べよ。この旅は長く、耐え難いから。」という励ましを与えられました。エリヤの神は生ける神、奇跡の神であり、彼はこの方によって霊肉ともに支えられたのです。
・私たちの人生で最も暗い時、それは奇跡が起こる一歩手前なのです。決して諦めてはなりません。忍耐と信仰により乗り越えるのです。主は今も生きておられます。最悪の状態の中で奇跡を行う主に栄光あれ。 エリヤはやみの中に輝く光でした。
石田政美(横浜JOYバプテスト教会・派遣牧師)