預言者がいない悲惨
「今は預言者もいません。こんなことがいつまで続くのか、だれも知りません」 (詩篇74:9)
・神はその時代その時に必要な人物を起されます。人は死にますが、神の業は継続されます。しかし、この詩人は、極端な圧迫、苦しみの中から「預言者がいない」つまり、神の代言者であるリーダーがいない、と訴えています。リーダーがいないことくらい、たいしたことではないと思うかもしれません。
・伝道者羽鳥明師が、敗戦の日を忘れられないと次のように語っていました。「私は軍隊にいましたが、その日、将校たちはピストルを乱射して荒れ狂いました。下士官のある人たちは、トラックを盗んで米や砂糖を積んで逃げました。まさに右往左往の大混乱でした。目的を見失い、本当のリーダーを見失った時、人間はこうなるのだろうかと思わされました。いざという時、本当のリーダーである神を知らない人間は、たとえてみれば、親に捨てられた赤子のようなものではないかと思う。」
・今、まさに、世界は、国々は、人々は、真のリーダーである神を見失って右往左往し悲惨な状態に陥っています。イエス・キリストは、そんな人間の姿をご覧になって、「飼い主のいない羊のように、弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた。」(マタイ9:36) と語られています。
・私たちが神を本当のリーダーとして見いだした時、どんな混乱した社会にあっても、平安へと導かれます。神の忠実な代言者である預言者が起こされるように祈りましょう。
石田政美(横浜JOYバプテスト教会・派遣牧師)