・「待つ」という態度は、今日、あまり人気がありません。人は、「待つ」という態度は時間の無駄だと考えています。多くの人にとって待つということは、いま立っている場所と、やがて行き着こうとする場所のあいだにある不毛の地にほかならないと考えています。何らかの行動を起こしてそこから逃げたいと思います。
・私たちが生きているこの時代は、待つことをとても困難にしています。・私たちが生きているこの時代は、待つことをとても困難にしています。それは、私たちが「恐れ」にとりつかれているからではないでしょうか。
・恐れにとりつかれた人々は、待つことに耐えられません。そこから逃げられないとなると、戦いを挑むようになります。破壊的活動の多くは、その根底に恐れがあると言われています。
・恐怖の世界に生きている人は、そうでない人に比べ攻撃的で、敵対心をもちやすく、破壊的行動で応じやすい傾向があります。恐れが強ければ強いほど、待つことはむずかしくなります。
・ルカの福音書の最初のページに登場するすべての人々の姿が待つことにあることに、深く心を打たれました。ザカリアとエリサベトは待っています。マリアも待っています。幼な児イエスが連れてこられたとき宮にいたシメオンとアンナも待っています。イエスの誕生という素晴らしい出来事の開幕を告げる第一章全体は、待ち望む人々でいっぱいです。
・「待つ」という行為で、忘れてはならないことは、「神こそ忍耐して待っておられる」ということです。
石田政美（横浜JOYバプテスト教会・派遣牧師）